コロナ禍で逃げ場を失った弱者

あるニュースが目に留まった。

「コロナ禍で自粛を余儀なくされ、楽しいこともなく、

ストレスをため込んだ結果、

弱い立場の人をターゲットにするケースが増えた」

何の記事だか、分かりますか。

外出規制やリモートワークの普及などで家庭が密室となり、DVや性暴力が

増加している話。

家庭以外でも、コロナ禍で、職を失うのではという女性の不安につけ込み、

上司や社長から性的関係などを強要される悪質なケース。

厚生労働省によれば、2020年の自殺者数は2万1081人

2009年以来、11年ぶりに増加。

男女別では女性が2年ぶりに増加。年代別では20代が最も大きく増加。

そして小学校~高校までの児童・生徒の自殺者数は、

過去最多となる499人。


私も、以前、同じケースの少女と関わった。

兄と祖父に幼少期から暴力を振るわれ、対人恐怖症となり、

死ぬこと以外は考えていない、10代後半の少女。

闇の中から脱出する勇気も気力も無くなっていた。

その少女が一歩を踏み出すまで数年。

驚いたことに、一緒に住んでいるご両親は、暴力をされていた事実に全く

気が付かなかったと話される。


声を上げれない弱者は身近にいる。

人は、人との繋がりで支え合って生きている。

孤独では、決して生きていく事は出来ない。

なのに、今は、それさえもできない。

人と関わらない事が大事と、繰り返し報道しているから。

誰もが、接触をさけ、それが良い事だと思い込んでいる。

潜在意識に取り込まれてしまえば、どうなる・・・

当然、他人に無関心となってしまう。

助けよう、守ろうといった気持ちは起きてこない。



昔から助け合い、支え合った、当たり前の習慣が崩れてきている。

これからの時代どうなっていくのだろうか。

一人一人、原点に返り、考える必要があるのではないだろうか。

ニュースで報道されている事だけに、気を取られてはいけない。

考えるべき問題はたくさんあるのだから。

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